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まもなく開催の勉強会

生きているうちにできること

とても友人の多い秘書ですが、一度お付き合いが始まると長くなることが多いようです。秘書が埼玉に越して約30年になりますが、その頃に知り合った友人が今でも何人もいます。同学年の仲間とは毎年集まり、近況を語り合っています。しかし最近の話題は、健康や年金のことが中心になってきているようです。何人かの仲間が亡くなったり、大きな病気を経験したりと、「健康でいられることのありがたさ」をしみじみと話しています。

その友人の一人で、仮にAさんとしますが、大宮から私鉄で2〜3駅ほどの場所で塾を経営している方がいます。お酒が好きな人でしたが、コントロールが利かず、さまざまな失敗を重ねてきました。都内の飲み屋で出入り禁止になったり、近所のコンビニで騒いで警察沙汰になったり、酔った勢いで夜中に電話がかかってきたりと、迷惑を被ることも少なくありませんでした。普段は子どもたちに熱心に勉強を教える、とても良い先生でした。秘書とは仲が良く、よく一緒に食事や旅行を楽しんでいたようです。


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Aさんは両親、妹と暮らしていましたが、駅近くにビルを購入し文房具店を始めた頃から、家族関係が急激に変化していきました。ビルの裏にはお墓がありましたが、花が手向けられることもなく荒れ果てた状態で放置されていました。墓地に塀などがあるわけでもなく、近所では「夜中に女性の泣き声が聞こえる」という噂まで立っていました。ある夜、Aさんから秘書に電話があり、「裏の塔婆を全部抜いた」と言われ、霊感のない秘書でさえ背筋が寒くなったと話していました。

やがて母親が病気で亡くなり、普段は酒をほとんど飲まない父親が酔って暴れたり、家族に手を上げたり、さらには近所の家に紙幣を配って歩くようになったそうです。そのお金をAさんが頭を下げて回収していたと聞きました。父親は最後には自転車事故で亡くなってしまいました。妹とは特に折り合いが悪く、家族を怒鳴りつける声がよく聞こえました。2階からAさんの家具をすべて庭に投げ捨てたこともあったそうです。その妹も食品のラップを洗って再利用するほど節約していましたが、株で大損し、夜逃げ同然で姿を消しました。

通常、ここまで運気が一気に下がると何らかの原因があるのでは、と考えてしまいます。しかしAさんは原因を探ることもなく、公の窓口に相談することもせず、そのまま放置していたようです。

Aさんは塾とは別に持っていた自宅を売り、塾ビルの改修に費やし、所有していた高級車も無償で他人に譲ってしまいました。さらには塾ビル1階のテナントから家賃の減額を頼まれ、半額にしてしまったそうです。

私も何度かAさんと食事をしましたが、人当たりが良く、塾を経営するほどの教養や実力があったため、特に心配していませんでした。ところが昨年2月頃、私のところに会ったこともないAさんの亡くなった父親から突然アクセスがありました。「あいつ(Aさん)が酔って自転車事故を起こし、大変なことになる。注意するよう伝えてほしい」という内容でした。

事務所のリビングでぼんやりしていた時、突然頭の中に思いが声となって響きました。聞き覚えのある声質で、Aさんが年を重ねたような声でした。内容と声の雰囲気から、Aさんの父親だとわかりました。秘書には霊感がないため、一緒に仕事をしている私に伝えてきたのだと思います。

亡くなった方は、亡くなって間もない時は姿もはっきり見えますが、時間の経過と共に徐々にその姿は薄れ、十年以上も経つとかすかな声や思いが心に伝わるようになります。ところが、その時は心に伝わる声があまりに必死だったため、放置するわけにもいかず、秘書に事情を話してAさんに会いに行くことにしました。

数年ぶりに会ったAさんの姿は、あまりにも変わり果てていました。髪は乱れ、歯は抜け落ち、服装は汚れたままのサンダル姿で、まるで別人のようでした。ファミレスで話しても、動作も会話も、もはや昔のAさんとは別人のようでした。

Aさんは塾ビルを売り、生活保護を受けるようなことを言っていたため、早めに専門家への相談を勧め、病院で治療を受けること、酒を飲んだら自転車には乗らないことを強く伝えました。そして約2ヶ月後、4月のある日、秘書の携帯にAさんから「自転車事故で入院している」と連絡が入りました。あれほど念を押したのにと残念でしたが、治療を受けられているならと胸をなでおろしました。

今年に入って再びAさんの父親から連絡があり、今度は切迫した声で「あいつの姿が見えない。どこを探してもいない。探してほしいのですが」と訴えてきました。緊迫した気配が伝わり、私たちはすぐにAさんに電話しましたが、「お客様のご都合でおつなぎできません」とのアナウンスが流れ、塾に電話しても反応はありませんでした。

ある夏の日、直接塾に向かいました。普段は開いているはずの塾の扉は内側から施錠され、ドアノブはびくともしません。何度も試みて疲れ果てて1階に降りたところ、背後から声をかけられました。振り返ると、以前Aさんと家賃交渉した時に立ち会った1階テナントの美容師さんでした。

美容師さんは私たちを見るなり、「彼なら去年亡くなりましたよ。確か5月だったと思います」と言いました。5月といえば、Aさんが入院中だと連絡があった頃です。携帯の着信履歴は4月17日で、そこから1ヶ月足らずの出来事でした。

美容師さんは続けて話しました。「大家さんが急にいなくなって、本当に困っています。自分も多く出資してリフォームしたので、買い取ってもいいと思っています。家賃は妹さんの口座に入るようになりました」と。妹さんが引き継ぎをしているとわかり、一家が完全に途絶えたという状況ではないことに、少し安心しました。ただ、葬儀やお墓はどうなったのか、最後に暮らしていたと言われていたアパートには生活の痕跡も残っていませんでした。

私は一連の出来事をどう受け止めていいのか分からず、ただ混乱していました。実家も自宅も塾ビルもあり、資産にも恵まれていたAさんが、最後には生活保護を口にし、ホームレスのような姿になってしまったことが信じられませんでした。会話の内容も教養を感じさせるものではなく、生きることに必死な様子がにじみ出ていました。

私は勉強会で「お金の扱い」について話していますが、欲望のままに使い続けると、こうした結末を迎えることもあるのだとあらためて感じさせられました。

もうひとつ気にかかったのは、Aさんの父親が息子の死を知らなかったことです。Aさんは新しい宗教を信仰しており、その宗教に入っているAさんの知人が「霊層界が違うんだから当然でしょう」と言っていました。極端な意見だとは思いましたが、生前の信仰や心構えが死後の状況を左右するのかもしれません。父親は「死んでも自分がある」と分かったからこそ、息子を必死で探し続けていたのでしょう。

ですがもっと大切なのは、生前に家族関係をなぜ改善しようとしなかったのかという点です。亡くなった後にこんなに後悔するのなら、できることは少なからずあったはずです。私は相談者の皆さんに「必ず後悔するので、可能な限り家族と向き合ってください」とお伝えしています。


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ところで、亡くなったAさんは私のところに姿を見せることはありませんでした。通常、亡くなった方は「お世話になりました」など一言伝えに来られます。それが全く無いということは、その宗教の教祖のお導きによって、迷わず光の世界へと進めたのかもしれません。

勉強会に参加されている皆様は、すでに霊の仕組みや生まれ変わらない術を理解されており、真っ直ぐ光の方へ進んでいかれると私は確信しています。

 

世界が平和でありますように


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