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貴船神社

鞍馬寺で山のパワーと地元の方たちの温かさに触れたあと、この旅の目的である貴船神社に参拝させていただきました。

貴船神社は鞍馬寺のある叡山電鉄終点鞍馬駅からひとつ戻った貴船口から向かいます。

朝に鞍馬駅まで行った時、貴船口で乗客の大半が降りてしまい驚きました。

元々縁結びの神社として人気があったのですが、昨年放送された大河ドラマで主人公の紫式部の同僚でありライバルでもある和泉式部が夫婦仲を改善するために参拝したと言われています。そのためか駅を降りて神社までのバス停には行列ができていました。日本人だけでなく海外からの方が多い印象でした。バス停から歩くと料理屋さんが立ち並んでいます。夏場は川床料理として賑わっているとネットの記事で読んだことがあります。貴船の川床は歴史が浅く、叡山電鉄が開通して便利になってからお店が増えたようです。程なくして赤い鳥居が見えてきました。


【貴船神社(きふねじんじゃ)は京都市左京区鞍馬貴船町にある神社。式内社(名神大社)、二十二社(下八社)の一社。旧社格は官幣中社で、現在は神社本庁の別表神社。全国に二千社を数える水神の総本宮である。「絵馬発祥の社」と言われる】(Wikipediaより)


鳥居の先には石段と真ん中に赤い柵、両側には赤い灯籠が並んでいて、4月から6月にかけての青紅葉の頃は緑と赤の対比でさぞかし美しい姿を見せてくれる事でしょう。



石段を登り切ったところに社殿があります。

まず目に入ったのが、石垣を積み上げて、その上にとても趣のある美しい社殿が横向きに建てられていて、大きなガラス戸と園側、そして金で装飾された屋根と灯籠です。石垣の前には緑と白の馬像があります。本来は黒色で、歴代天皇は日照りには黒馬を、長雨には白馬か赤馬を奉納して祈願したそうです。しかし時には生馬の代わりに馬型の板に着色した「板立馬」を奉納したと伝えられています。これが現在の絵馬の原型だと言われています。



向かい側にはやはり趣のある休憩所があり、京都の四季を楽しむことができます。

拝殿にまわりこんで参拝させていただきました。

元々奥宮のあった場所に本宮が置かれていましたが、洪水で流損したために1055年に現在の場所に移されたそうです。現在の本宮は平成の御造営事業によって基礎から全てを一新して建て替えられたものだそうです。

本宮のご祭神は高龗神(たかおかみのかみ)で水や雨を司る龍神であると言われています。

参拝させていただいた時に凄く清まった気が流れてきました。

そして、背後に聳える貴船山から湧き出ている枯れることのない御神水からも清まったパワーが溢れ出ています。

しばし清まった空間に身を置きその場を後にしました。

ここで一度先ほどの貴船川沿いの道に出ます。

そして何件かの茶屋を通り過ぎるとまた赤い鳥居を目にします。「結社」(ゆいのやしろ)です。



ご祭神は縁結びの神として信仰される磐長姫命(いわながひめのみこと)で、桜の如く華やかに咲いて桜のように儚く散った絶世の美女である木花咲耶姫(このはなさくやひめ)の姉に当たります。

妹の木花咲耶姫は以前のブログに書かせていただいた富士山頂にある富士山本宮浅間大社のご祭神でも有名です。

結社の磐長姫命には悲しい言い伝えがあります。

天照大神の孫である瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が日本神話に登場する山の神である大山祇命(おおやまつみのみこと)に娘の木花咲耶姫を妻に乞うた際、あろうことか姉妹セットで嫁がせてしまったのです。その後何と姉の磐長姫命だけ返されてしまいました。その事を恥じた磐長姫命は「このような悲しみは私だけにして、人々に良縁を授けよう」とこの地に鎮座されたそうです。その時の磐長姫命の気持ちを考えると胸が張り裂けそうになります。しかしその悲しみを自ら昇華させ人々に幸せを授けるとは、やはり神様は普通の人間とはかけ離れた精神力をお持ちです。

結社には前述した和泉式部の歌碑もあります。

また、かつては細長い葉を玉垣に結びつけ縁結びを願ったそうですが、今では細長い緑色の結び文に願い事をしたためて結びつけるそうで、もう空いているスペースが無いほどびっしりと結ばれています。

若者たちがメインとして訪れる結社を後にしてさらに上に歩いていきます。

雪景色の中に朱塗の楼門があり、屋根にはやはり雪が積もっています。

その先が奥宮になりますが、奈良県大和の室生龍穴神社(むろうりゅうけつじんじゃ)、岡山県湯次神社(ゆつぎじんじゃ)裏山の備前龍穴と並び、日本三大龍穴とされています。


【龍穴(りゅうけつ)-陰陽道や古代道教、風水術における繁栄するとされている土地の事である。不思議な事に日本国内のほとんどの大きな龍穴とされる場所には、古社が鎮座するなどしており、天変地異とは無縁だと言う。伊勢神宮や唐招提寺、日光東照宮なども龍穴とされている】(Wikipediaより)


奥宮のご祭神は本宮と同じ高龗神(たかおかみのかみ)になります。

社殿によれば「反正天皇の時代(5世紀初め頃)に玉依姫(たまよりひめ-神武天皇の母)が黄船に乗って浪速(大阪)から淀川、鴨川、貴船川をさかのぼって当地に上陸し、祠を営んで水神を祀ったのが当社の起こりである」とされている。

楼門の奥は広々とした敷地が広がり、奥には狛犬を両側に従えた舞殿、その奥に本殿があります。



そしてその下には決して見る事のできない龍穴が広がっていると言われています。そこに向かう流れを龍脈と言います。気を集めて暫くすると、まさに龍神様がここまで川を登ってきたのち、山肌を急上昇して天に登っていらっしゃったのが見えました。

現在いらっしゃるわけではありませんが確かにその気の流れが現在に至るまで脈々と続いています。

水分を帯びた気のパワーを浴びると全身が洗い流されたような感覚になります。

しばらくその場でパワーを浴び続け、本殿を後にすると、すぐ近くに御船型石という玉依姫が乗ってきた黄船を隠したと言われる石垣も目にすることができます。


貴船神社は参道が長くとても歩きがいのある神社です。鞍馬寺同様ちょっとしたハイキングとして健康作りに利用されるのも良いと思います。

見どころが多い神社ですが、それだけではありません。何と昔から丑の刻参りで知られているのです。古来より伝わる呪いの一種で、夜中午前1時から3時頃神社の御神木に憎い相手に見立てた藁人形を五寸釘で打ち付けながら呪いの言葉を唱えるというものです。宇治の橋姫が丑の刻参りをして男に呪いをかけた伝承から生まれたとされます。その出たちたるや、白装束を身に纏い、頭には鉄輪(かなわ)を逆さにつけて、口には松明を咥えるという世にも恐ろしい姿で、陰陽師の安倍晴明のお話にも登場します。

心身ともに清まるパワースポットでこのような恐ろしい姿を目にしたら腰が抜けてしまいますね。

貴船神社には昔の女性の恋話や、はたまた恋破れて縁結びの神様となったり、憎い相手に呪いをかけたり、果ては龍に乗って祠を建てたり。女性が大活躍しています。

そんな喜怒哀楽を龍神様は全て飲み込み、清らかなパワーに変えて今日も人々を癒やし続けています。


世界が平和でありますように。


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