前述しました通り、全ての欲を捨てて旅立つと言う事が現世での究極のテーマになります。
それではもしそうならければどうでしょうか。即ち欲を持ったまま亡くなってしまったらの話です。肉体を離れた霊は欲や未練のために光の世界、即ち上空の遥か彼方へさっと飛んで行くことができません。霊自体にそれらがこびり付いていて重くて浮かぶことができないのです。そして未練のある場所や亡くなった場所に居続ける事が多いです。霊感のない方でも何となく嫌な感じのする場所があるとかの経験がおありの方も多いと思います。霊には時間の感覚がありませんので、ずっとそこに居続けるのです。

今は体力的な事もあり行っておりませんが、昔は先祖供養なるものをやっておりました。少し特殊なやり方です。
まず成仏されていない霊とお話しします。そうして納得してもらった上でこちらで用意した厚紙に◯◯家と書かれた位牌のような物の中に入っていただきます。憑依と言うよりは一体になった感じです。
当時は水の綺麗な山奥の川の上流で行いました。朝早く日が登る前に河原で当事者である霊と、霊が心配している子孫達の繁栄安泰を願い位牌状のものに火をつけて燃やします。重い汚れがこびり付いた霊を火素の力で綺麗にするわけです。軽くなった霊は自由に動き、上空高く光の方に向かう事ができます。子孫である依頼者の方にはそこで撮った写真をお見せします。朝の河原の風景に様々な形の光が写っています。
亡くなってから欲や執着を無くすのはこのように大変な労を要します。 そうならないために私たちは生きている間霊を綺麗なまま過ごしていかなければいけません。
結局はそれがいちばん満ち足りた美しい人生の過ごし方になるわけです。