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加藤眞由儒

自分で気づく

私の秘書には全く霊感がありません。霊的な事象には一切興味がなかったからこそ事務全般をお願いしようと思ったのですが。仮に2人とも霊感があったとしたなら霊障を受けた際には共倒れになる可能性さえあります。それどころか彼には悪いものをシャットアウトすると言う特殊な能力があります。実際私も霊障を受けた時に彼に助けられた事が何度かあります。

それは秘書がどんな時も悩みを引きずらない。悩んだ時はよく食べてすぐに眠る。よく笑う。とりあえず筋トレをする。これでは悪いものも取り付く島がありません。


しかし彼の周りには霊感が極めて高い者が集まります。私もそうですが彼の父方の祖母がやはり霊が見える体質で、よく実家の2階に女の子が居るから恐くて上がれないと言っていました。


そして今回は秘書の弟長女のお話です。

私は彼のご家族とは身内のように接していただいているためよく北海道のご自宅にお邪魔しておりました。

ある年私が彼と北海道の定山渓に湯治に来ていた時、彼の弟家族もお母さまと共に近くの旅館に宿泊しました。

帰る日の朝、弟の奥さんと高校に入りたての娘さんが相談したいと私たちの宿泊しているホテルまでやってきました。その時の事をかいつまんでお話しさせていただきます。





姪は元々霊が見える体質で、1人の時ドアが開いていると黒い人影が見えたり、窓を開けてくれとドンドン叩く音がしたりと言う体験をしていました。

また神社にあるしめ縄をした岩の横に杖を持った光るおじいさんを見たりもしたそうです。彼女は自分の未来は一瞬の映像としてよく見えるそうです。まだ他の人の事まではわからないそうですが。


高校一年生の時に自宅や学校の上空を黒い人影が一体二体と見えるようになり、それは次第に数が増えていきました。それこそ何十体何百体も上空から彼女を監視していたそうです。そしてその中から5体くらいの黒い霊が目の前にふわっと降りてきては、テレパシーのように直接頭の中に「気付けよ」「悟れ」と言ってはパッと消えていったそうです。高校生の多感な時期にそのような恐怖体験をし、次第に精神的も肉体的にも疲労していきます。

いったい何に気づけばいいんだろうと考えるようになりました。早くこの恐怖を終わらせたい一心でした。しかし一向に鎮まる気配はなく次第に外出する事もできなくなります。そうこうして何も解決しないまま10ヶ月程たったある日、ふと「感謝する」と言うワードが脳裏に湧いてきました。その途端に上空を埋め尽くしていた黒い霊の塊がパッと消えてしまったのです。あまりのあっけない収束に本人もびっくりしたそうです。

弟家族には姪以外にそんな体験をした者は居ないために、この子は精神的に問題があるのではと言うのが相談内容でした。


私が彼女たちにアドバイスしたのは、まず自分で気づく事が人生において1番大切であると言う事。そして姪の父親、即ち秘書の弟が同じように霊を跳ねつける体質なので、新しい部屋を借りる際には父親に一度部屋の中を歩かせて結界を張る事。彼女の興味がこの先他のことに移るとともに感覚は徐々に薄れてくるが、逆にこれを磨き他人の未来も見えるようになった時に人様のために役立つ道を選ぶどうかを決めるようにと。


ここで大切なのは自分で気づく事です。感謝しなさいと他人に、それこそ霊などに諭されているようではダメなのです。今後の勉強会でもお話していきますが、現状を自分で把握して何が原因で何をしたらいいのか自分自身で気がついた時に魂•霊が輝いていくのです。

私はみなさまの気づきをただサポートする事しかできません。ヘレンケラーが井戸端のポンプから流れる水を注がれた時に言葉の形だけでなく意味を、そして森羅万象を理解する。それくらいの衝撃がなければいけないのです。キーワードは意外な場所に隠れています。高いお金を払ってどんなに高尚な先生の説法を聞くよりも、日常の中でふと触れ合った方の意外な一言で目の前の雲霧が嘘のように消え去る。そのように作られている世界なのです。

ですので私たちは常に感謝の気持ちを持ち、出会うどんな方にもどんな物にも慈しみの気持で接しなければいけません。

ただし頑張りすぎると疲れてしまいますので毎日の生活を楽しみ無理なく過ごしましょう。ご自身が幸せでないと感謝する気持ちさえ忘れがちになってしまいます。





その後彼女はだんだん霊感が強くなり黒い霊だけでなく白く輝く人たちも見えるようになりました。

私は今後の彼女の霊的覚醒を注意深く見守るとともに世界平和のために共に祈ることができるようにと密かに願っております。

同じように皆さまがご自身で物事の本質を理解し霊的覚醒をされて共に世界平和のためにご活躍できるのを楽しみにしております。


世界が平和でありますように。


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